自由を愛するトーベ、愛に執着した日々『TOVE トーベ』(2020)ネタバレ感想
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トーベのまっすぐな人柄と情熱がスクリーンから溢れ出す

『TOVE トーベ』(2020)の感想、解説をしていきます!

『TOVE トーベ』(2020)の評価

項目 評価
知名度
配役/キャスト
ストーリー
物語の抑揚
クイア度
おススメ度
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『TOVE トーベ』(2020)の作品情報

製作年 2020年
原題

Tove

製作国 フィンランド・スウェーデン
上映時間 103分
ジャンル ドラマ
監督 ザイダ・バリルート
脚本 エーバ・プロト
主要キャスト アルマ・ポウスティ(トーベ・ヤンソン)

クリスタ・コソネン(ヴィヴィカ・バンドラー)

シャンティ・ルネイ(アトス・ヴィルタネン)

『TOVE トーベ』(2020)の概要

「ムーミン」の原作者として知られる、フィンランドの作家トーベ・ヤンソンの半生をつづったドラマ。日本をはじめ各国で愛されるキャラクターのムーミンたちがいかに生み出され、成長していったか、そしてトーベ・ヤンソン自身の人生のあり方や創作への情熱を描いていく。1944年のヘルシンキ。戦時中、防空壕の中でおびえる子どもたちに語った物語からムーミンの世界を作ったトーベ・ヤンソンは、爆風で窓が吹き飛んだアトリエで暮らしを始める。彫刻家の厳格な父の教えとは相反する型破りな彼女の生活。そして、自分の表現と美術界の潮流とのズレが生じていることへの葛藤、めまぐるしいパーティや恋愛を経て、トーベとムーミンは成長していく。そして、トーベは舞台演出家のヴィヴィカ・バンドラーと出会い、互いに惹かれ合っていく。

映画.comより引用

『TOVE トーベ』(2020)のキャストについて考察

アルマ・ポウスティ / トーベ

映画監督であり俳優でもあるというアルマ。

以前は舞台でもトーベ役を演じたことがあるそうです。

しかもアルマの祖母とトーベは友人で、幼いころトーベにあったことがあるというではありませんか!

縁ありまくり!!

好奇心旺盛な姿、無邪気に嵐の中を散歩する姿、作品を向き合う姿も、愛する人へ嫉妬する姿も、すべてトーベに見えてしまう程、人間らしく説得力がある演技でした。

スウィングジャズで踊り狂う姿が素晴らしかったです。

クリスタ・コソネン / ヴィヴィカ

トーベがどっぷり恋に落ちる女たらしのヴィヴィカ・バンドラーを演じたクリスタ・コソネン。

クリスタさん、めっちゃくちゃ色気がありますね!

あの視線を向けられたらドキドキしてしまうこと間違いなしです!

ヴィヴィカは女性関係というか肉体関係、というか人生全般に自由な考えを持っています。

何かに、誰かに束縛されることなく愛を謳歌する。

自由であったはずであったトーベを捕えた人。

捕らわれてしまうのも納得の魅力のクリスタ・コソネンは、SM純愛ドラマ『ブレスレス』で名を知られるようになりました。

『TOVE トーベ』(2020)の感想

ムーミンファンの間では、作者のトーベ・ヤンソンは同性のパートナートゥーリッキと生涯を過ごしたことは有名です。

そしてトゥーリッキが「おしゃまさん」のモデルであることも。

しかしトゥーリッキ以前に同性の恋人がいたことは知りませんでした。

それも燃えるような恋。

というより、きっと初めての恋。

だから執着してしまったのかなと思います。

初めての恋に執着して、どうしてもそれを手放すことができない

けれど、手放したとたんに運命の人と出会える。

人生ってそんなものなのかも。

ムーミンの物語で印象的なスナフキンのセリフがあります。

あんまり誰かに執着したら、ホントの自由は、得られないんだぜ

ヴィヴィカとの恋を手放したトーベを応援するかのようなセリフではありませんか。

ヴィヴィカはトーベの絵画も愛したけれど、絵画よりも挿絵やムーミンを愛した人。

トーベの作品に光を当てたのはヴィヴィカ。

二人の出会いと別れは必然だったのだろうと思います。

自由を愛するトーベが愛に捕らわれていたころの物語。

トフスランとビフスランに注目したことがなかった私は、劇場から真っすぐ帰宅し、原作を読み漁ったのでした。

『TOVE トーベ』(2020)まとめ

ムーミンの生みの親、トーベ・ヤンソン。

花冠をのせてにっこり微笑む姿や、海で泳いでいる姿を写真で見たことがあります。

自然を愛し、自然と生きる姿に憧れました。

ムーミンの本も何冊か読みました。

子どものころは無知さと情緒のなさで、分かるようで分からない台詞がもどかしくて、トーベの描く世界が全然理解できませんでした。

大人になって読んだら、やっぱりなんとなく分かるような分からないようなセリフが多いけれど、魅力的なキャラクターとムーミン谷という舞台で繰り広げられる物語にのめりこみました。

そして本作を観た後に原作を読むと、分からなかった台詞がパズルがハマるように理解できたのです。

愛することに臆することがなかったトーベだけれど、みんながみんなトーベのように愛を表せるわけではありません。

そういった人たちに「あなたは一人じゃないのよ」と言っているように思えたのです。

セクシャリティだけの問題ではなく、恐れや孤独、自由についても、世界の端っこにいるような人たちにも、ものすごくさりげなく手を差し伸べるようなトーベの世界がますます好きになりました。

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