Netflix『ザ・プロム』を100倍楽しむ方法【小説&Audible】
Netflix映画「ザ・プロム」12月11日(金)より独占配信開始

Netflix版『ザ・プロム』を100倍楽しむために、キュン死に(まだ通じる?)必至のレズビアン恋愛青春小説「The Prom」を読むべし!

Netflix版の『ザ・プロム』はミュージカル映画として素晴らしいと思いますが、LGBTQの恋愛ものとしては物足りなく感じました。

メインであってほしいエマとアリッサの恋模様よりも、ブロードウェイスターたちが目立っていたからかもしれません。

一番重要な「ただあなたと踊りたい」というエマのメッセージが私の胸に響かなかったんです。

しかし小説版を読んだ後再び鑑賞したら、彼女たちの気持ちが脳内で補完されて完璧な作品になりました。

あえて点数をつけるなら5億点といったところでしょうか。(真顔)

2回鑑賞して気づいたのは「作り手の気持ちと自分が観たいものが違っていた」為にモヤモヤしてしまったということ。

私のように『ザ・プロム』を鑑賞してモヤモヤが残ったという感想を持った人の参考になればと思ってこの記事を書きました。

ということで、小説版とAudile版『The Prom』の感想、解説をしていきます!

小説版『The Prom』の評価

項目 評価
知名度
キュンキュン度
ストーリー
物語の抑揚
LGBTQ度
おススメ度
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小説版『The Prom』

小説版『The Prom』とは

小説版『The Prom』は、ミュージカル版『The Prom』を小説化した作品です。

作者はSaundra Mitchellさん。

YA(ヤングアダルト)小説の作家として有名な方だそうです。

原作を映像化したのではなく、映像を小説化したということにまずビックリ!

そういうパターンもあるのね。

そして、そして!!!

日本語に翻訳されていません!!!!

ばっきゃろー!

読めないじゃないか!!!

……諦めてしまおうか、というより諦めるしかない。

自慢じゃないけど私の英語力は、めちゃくちゃ頑張ってTOEIC600点です。

最近勉強してないからもっと下がってると思われます。

でも読みたい、どうしても。

だってNetflix版の『ザ・プロム』ではエマとアリッサの恋物語が殆ど描かれていなかったから。

小説ならもっと二人の想いが分かるんじゃないかと思ったのです。

Netflix版の感想はこちら⇒【ゴージャス!でも人物描写がペラペラ】『ザ・プロム』(2020)ネタバレ花子の感想

 

Amazonで小説を購入、Audible版『The Prom』も購入

とにかくやってみよう!と思い立って、Amazonで小説を買いました。

ペーパーバック版1,332円。

届くのに一カ月以上かかったけども。コロナの影響で。

パラパラめくったところ、「へー!大きい文字で分かりやすい感じの英語(?!)で書いているね!」ということが分かる程度。

はっきりと読めないと悟った瞬間でもありましたが、それを感じたことすら認めようとしない自分がいました。

それから1週間、ページをめくることはありませんでした。

読める気がしなかったからね。

このままではいかん!お金がもったいない!(?!)と一念発起した私は、少しでも英文を理解できるように作戦を立てました。

そう。Audible版の「The Prom」も買うという作戦です。(Audible月1,500円※1コインに変換され、好きな本1冊と交換できるシステム。解約しても読む(聞く)ことができる)

TOEICはリスニングだけ、ほんの、ほんの少しは良い点が取れていたので、藁をもすがる思いで。

読むだけではどうしても物語が分からないし、聞くだけでもどうしても物語が分からない。

いっそ読むのをあきらめろと言いたいレベルの私ですが、目と耳両方使ったら何とか物語は分かるんじゃないかと考えました。

今思うと情熱的で天才的(?!)とすら言えるアイデアです。

Audibleとは

Audibleについて簡単に説明します。

Amazonが提供するオーディオブックサービスです。

月額1,500円(税込)で会員登録すると、毎月付与されるコインで好きなタイトルを購入できます。

30日間無料で体験でるし、購入したコンテンツは、自分のものとして退会後も聴くことができます。

自己啓発や経済に関する本がメインであるという印象ですね。

小説はまだまだ少ないし、商品化されるまでに時間がかかっていますが、洋書はたっぷり用意されています。

「The Prom」の場合は多少(かなり?)単語が分からなくても、プロの人(?!)が朗読するので彼らの感情豊かな口調からどのようなシーンなのかすぐに分かるし、速度調節機能を使えば私にも何となく言っていることが分かりました。

今回の設定速度は0.8倍にしました!

理解度は6割ぐらい......。

それでも読めた(気になれます)から!安心してください!

Audible版『The Prom』は必聴!

Audible版『The Prom』声を担当しているのはあの人たち!

エマもアリッサもすごくいい声しているんですよ。

誰が朗読してるんだろう?有名な声優さんかしら?と思って調べたら...

ミュージカル版でエマとアリッサを演じていた二人が小説を朗読しているではありませんか!

ケイトリン・キナネン(Caitlin Kinnunen )さんとイザベル・マッカーラ(Isabelle McCalla)さん!

本物が!出し惜しみなく!!!!

どうりで惹き込まれると思った!

エマがかわいそうで涙が出るぐらい(6割しかわかってないのに)。

二人が思い合っているのが伝わって胸がバクバクするぐらい(6割しか理解してませんよ!)。

小説版では(当然Audible版でも)ディーディーとバリーのインタビューが後日談として掲載されています。

そのディーディーとバリーも、ミュージカルで演じたベス・リーベルとジョシュ・ラモンがノリノリでインタビューに答えているんですからほんっとに最後まで楽しめますよ!

インタビュー内容もしっかり聞いて(読んで)下さいね!

よりNetflix版(舞台版)を楽しむことが出来る仕掛けになっています!

もう小説版はいいからAudible版だけでも聞いて下さい!(←?!)

ほんの少しエマの歌も聴けます!!

ますます舞台を見たくなりました!

結局洋書である「The Prom」をちゃんと理解できたのか?!

はい、出来ました。

知らない単語だらけだったので1度目はAudibleに合わせて読んで(約1か月半かかった)、2度目は分からない単語を調べつつ読みました(約1か月)。

211ページだし、1章が短いので意外と苦しみぬくことなく読むことができました

フェイクプロムのくだりとかは本当に読むのに溜息出てしまうほどつらかったけど。

あと、スマホで単語を調べるにはなかなか骨が折れましたけど。

これからのことも考えて電子辞書買うべきですね!

また気になる映画があれば洋書を買って、原作を読みたいと思います!

ちょっとだけ英語に対する恐怖心はなくなりました!

小説とNetflix版の違い

小説版との違い

小説版ではエマとアリッサがそれぞれの視点で、物語を時系列で日記風に読者に伝えます。

そのため彼らの心情が丸出しです。

これぞ私の求めていた物語だ!と感動しました。

主役はエマとアリッサなので、登場するブロードウェイスターはバリーとディーディーだけという点が大きく違いますね。

ニコール・キッドマンのZAZZのシーンはディーディーが、トレントの最大の見せ場の「Love Thy Neighbor(ラブザイネイバー)」は、バリーが担当しています。

トレントの「The Acceptance Song」もなし。

あのシーン大好きなんですけどね。

ディーディーが決死の思いで舞台に登場するシーンでカットになっているところが面白いけど、フルバージョンがあるなら是非見たいです!

でもモンスタートラック会場で曲を披露してブーイング受けたということはちゃんと出ていましたよ。

モールでバリーからキリスト教の最も大切な教えは「隣人を愛せ」ということだと教えられたキッズたち。

小説版ではシェルビーとケビンだけその考えに同意して、ケリーとニックは考えを変えませんでした。

そして、小説版ではエマの両親へのカミングアウトというかアウティングが丁寧に描かれています。

その分悲しみが深いですけど。

アリッサとは1年半付き合っている(付き合うまでに1年半イチャイチャ期はあったみたい)けど、自分と同じような思いをさせたくなくて、彼女にはカミングアウトを強要することなく、密かに付き合っている。

「みんなのプロム」はエマのネットのチャンネルで配信されたものですが、エマは来年のプロムとして提案していました。

アリッサがその動画を見て「来年じゃあかん!今年やるんや!」と一肌脱いでチアリーダーや生徒会やバスケットボールチームたちに飾りつけを手伝わせ、バリーとディーディーにお金を出してもらってました。

ものすごいリーダーシップ!

スピードとパワーが桁違いですね、アリッサって。

Netflix版ではバリーが母親と仲直りするシーンがあります。

エマがいつか親に認めてもらえる日が来る可能性を感じるシーンでした。

やるじゃない、ライアン・マーフィー。

アリッサはしょられすぎ

Netflixで観たとき、 差別主義者(というより敬虔なクリスチャン?)なアリッサのママの迫力が凄すぎて、アリッサの心の内が分かりづらい気がしました。

偽プロム事件後、アリッサに呼び出されたエマは、偽プロムに気づいたのに手を握りも連れ出すこともしてくれなかったことが辛かったと伝えます。

「いや、行ってあげてよ!」と言いたかったよね、みんな!

なぜ行けなかったのか。

小説ではプロム当日の朝、ママがパパ(二人を捨てて既にほかに家族を作っているけどママは知らない)に留守電残す姿をアリッサは見ています。

ママは自分や娘が完璧でいれば彼は戻ってくると信じている。

ただでさえママがそんな状態なのにアリッサがゲイであることを告白したらどうなるの!?という状況ですね。

こうしたことが分かればアリッサが行けなかったことに納得できたんじゃないかと思います。

色々はしょられすぎ、アリッサに関して。

「自分の人生は全部嘘だ」と歌っていますが小説版では、エマはアリッサをその苦しい状況から救いたいけどアリッサ自身がやりたいと思わなければどうすることもできないと考えていることが分かります。

自分自身でいること。自分に誇りを持つこと。

困難な状況を打開し、本当の自分の人生を歩み始めた後半のアリッサは輝きが増しているように思いました。

バリーと母の仲直りのシーンの必要性

Netflix版で泣かせてくれたバリーですが、小説版では母親と仲直りする場面はありません。

バリーが母親と仲直りするシーンを追加することで、エマにも今後その可能性があるという希望の光になるし、バリーの母親の気持ちを聞くことが出来るので、とても重要で必要なシーンだったと改めて思いました。

短いシーンだったけど、バリー母は「自分が育て方を間違ったんじゃないか」と、自分を責めて生きてきたことが伝わりました。

演じるトレイシー・ウルマンは最近「ミセス・アメリカ」でも大活躍していましたね!

アリッサの母

ケリー・ワシントンいい味出してましたねー!

素晴らしい悪役(?!)でした!

娘を愛する一人の人間という面と、敬虔なクリスチャンという面、夫を取り戻したいという面が複雑に絡み合って最も立体的に描かれたキャラクターでしたね。

Netflix版ではエンドロールでエマにハグするシーンがあるんです。

それだけ見ると「突然なんやねん」と思ってしまうけど、今観たら泣けるわー。

娘のために自分を変えるお母さんも偉いけど、結局エマいい子やわー。

小説版ではハグはないけど「エマに堅苦しい挨拶をする」場面や、エマたちが作った「みんなのプロム」にパンチボウルを差し入れをするシーンがあります。

地味だけどこちらのほうが現実的で、感動的です。

そして一番感動したのは「インディアナでゲイになるべからず」という出だしのセリフからの変化です。

バリーはエマに「君は才能があるからこんなところ離れてニューヨークへ行くべきだ!」と言われるけれど、それでは解決しないとエマは分かってるんですよ。

「逃げちゃだめだ!」と。

そして自分と同じような人たちの為に「みんなのプロム」を開催することを決めるんですね。

エマの勇気と行動力で全てが(両親との関係は変化なし。でもエマにはナンがいる!)いい方向へ向かうのです。

あんなに忌み嫌っていたインディアナと言う土地さえも大好きになるんです。(涙)

小説を読んで再鑑賞

情報量が多すぎたのと、エマとアリッサの恋する気持ちが伝わりにくかったためモヤモヤした1回目の鑑賞から3カ月後、映画館で2度目の鑑賞をしました。

ライブ音響上映!!最高でした!!!

心臓まで音が響く響く!

2度目の鑑賞を経て『ザ・プロム』エマとアリッサの気持ちがひしひし伝わる最高のミュージカル作品だと気づきました。

ですがこの物語は不寛容な人が違いを受け入れる社会を作るということがテーマなのですね。(今更?!)

そして誰であれエマのように「自分らしく生きる」ために、本当の自分を出せないでいる人たちを力強く抱きしめているような映画だと思いました。

差別が恐ろしくて自分が出せないような世の中ではいけない。

普通のことなのに、誰かを愛するってことは。相手が異性でも同性でも。

サントラについて

私はサントラはデジタル配信で購入しました。

CDには歌詞カードが付いていなかったようなので。

Netflix版ではミュージカル版の楽曲に加えて、新曲2曲が追加されています。

Simply Love

バリーがエンディングで歌う『Simply Love』という曲は、Netfix版のために作られた曲で、ライアン・マーフィーが舞台音楽を担当したマシュー・スクラ―に頼んで作ってもらったそうです。

内容は、バリーがミセスグリーンに「愛は単に愛で、理解するための唯一のもの。このままだと愛する娘を失ってしまうよ」と自分の体験を踏まえつつ伝える曲です。

Wear Your Crown

エンドロールで流れるエマとアリッサ、アリッサ母、ディーディーとアンジーの女性陣が歌い上げる「Wear Your Crown」はNetflix版のオリジナルソングです。

なんとメリル・ストリープはラップに挑戦しています!

ホントにいつか出会うことがあれば

エマを演じるジョー・エレン・ペルマンはのびやかないい声してますね。

この曲は応援歌です。

「大きな声であなたのDNAは完璧だって世界に叫ぶのよ!王冠を被ってきらめきをふりまくの 1日を無駄に過ごさないで 勇気を出す時よ!」

キャッチーな曲もすごくいいけど歌詞が素晴らしいですね!

当然だけど軽い気持ちで作ったわけではなく、LGBTQ+の若者を全面的にサポートしたいという気持ちが伝わります。

You Happened

私が『プロム』で一番好きな曲です!

プロムのお誘いの日(Promposal day)の曲です。

でもNetflix版に不満があります。

ケイリーやシェルビーがプロムに誘われるノリノリのナンバーが流れる中、体育館の端の方でエマとアリッサも「いよいよプロムが来る!もう二人の気持ちを隠さない!」と喜びと決意を歌うんです。

このシーンでアリッサが「約束する!」と言った直後にシェルビーとケイリーに二人の関係がバレるシーンにつながるんだけど、この歌には続きがあります。

そこをカットしなければアリッサとエマの関係性がもう少し掘り下げられたのではないかと思います。

サントラを買った人は分かると思いますが、以下のような歌詞が続きます。

アリッサ

”Before I met you, I was a mess. Not honest with myself, I confess."

「あなたに会う前の私はめちゃくちゃだった。自分に正直じゃなかったって認めるわ」

エマ

"I was so lonely, a total wreck. Just sad and hopeless—check, double check!"

「私はとても孤独で、取り乱してた。ただ悲しくて絶望的   (check,double checkの意味は分かりませんでした...)

二人が運命の人で、お互いを見つけたことで本当の自分を見つけたっていう最高な歌なんですよ。

更に「いよいよみんなに公にするときが来たね。私と一緒にプロムに行こうとあなたが言ってくれたから。」と続くのです。

『ザ・プロム』 まとめ

Netflix版は、生歌生ダンスを披露するライブの感動はないかもしれないけれど、世界中の人にメッセージを届けられる最高のコンテンツだと思います。

もちろん舞台を見たい!

でも英語が分からない人(私)、お金がない人(私!)たちにとってはNetflix版は何度も観ることができるから。

純粋に明るく楽しいミュージカルとして鑑賞できるけれど、当事者からするとなかなかヘビーな内容ですよね。

クリステン・スチュワートの『ハピエストホリデー』も目を逸らしまくらないといけないようなツラミの映画でしたし。

カミングアウトできずに悩んでいる人、カミングアウトして苦しんでいる人、ゲイの友人がいる人、ゲイの友人がいない人、ミュージカルファン、たくさんの人の一筋の光になる作品です。

誰かを好きになるって異性も同性も関係ないんじゃない?

いつかそんなことすら話題にならなくなる日が来ることを願っています。

そして私は2回目の鑑賞でアリアナ・デボーズのファンになりました。

Netflix映画「ザ・プロム」12月11日(金)より独占配信開始

 

歌声がのびやかで素晴らしく、ダンスも丁寧で迫力あるし、なんといってもかわいい!

2021年12月公開スピルバーグ版の『ウエストサイド・ストーリー』にアニータ役で出ますよ!

めちゃくちゃ楽しみです!

小説版では二人のラブラブシーンも数多く出てきますので、必見中の必見です。

It's time to dance!!

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