
『パブリック 図書館の奇跡』(2018)が2020年7月17日金曜日に公開されました!
80年代の青春映画『ブレック・ファスト・クラブ』(1985)、『アウトサイダー』(1983)、『セント・エルモス・ファイアー』(1985)などに出演した青春スターエミリオ・エステベス監督作品です。
キャストが豪華なのは監督の人徳かしら?!
キャストやあらすじや感想を書いていきます!
Contents
『パブリック 図書館の奇跡』(2018)ネタバレ花子の感想
鑑賞後すぐは「実に生ぬるい優しさが溢れる映画」だと感じました。
フォーカスが甘かったり、画面が揺れるのは意図的なのでしょうか?!
カメラワークは好きになれなかったです。
でも鑑賞後、自宅に帰るまでに本作の事を考えていたら監督のメッセージが少し理解できたような気がしました。
働きが遅い、遅すぎるぞ私の脳。
まず、公共図書館(パブリック)という場所がどのようなところなのか、どのようなところであるべきなのか伝わりました。
公共の場であるから、ホームレスにとっても胸を張って利用できる場。
だからトイレで顔を洗ったり歯も磨いたり暖を取ったりできちゃいます!
理想郷やんけ!とばかりにホームレスが訪れます。
そう、公共なので年齢、国籍、性別、身分などの社会的条件を問わず、誰でも等しく利用できる場なのです。
大寒波の中、ホームレスが生き延びるにはシェルターで過ごすしかなく、そのシェルターの数にも限りがあるのです。
国のために戦った退役軍人がホームレスに多いという事実が悲しい。
デモに巻き込まれたのは図書館員のスチュアート。
彼には自身もホームレスだった過去があったのです!!
知識が豊富で穏やかなスチュアートの過去を知ってビビったと同時に、この設定必要か?とも思いましたね。
iPhone動画で「平和的なデモ」であることを伝えたり、裸で歌いながら投降する姿には監督のメッセージが込められています。
「暴力で訴えず、暴力を使わせない」ということは、とても大切なことで、理想的です。
現実世界では暴力的なデモが起きているアメリカで、このような作品を作ることは勇気が必要だったと思います。
意見を言わないだけでも加害者だと言われてしまうような状況ですから。
エミリオ・エステベス監督の優しさ溢れる"非暴力による訴え"は、多くの人の心に響くでしょう。
"Make Some Noise"
届くまで声をあげ続けよう!
最後になりますが、久しぶりに見たクリスチャン・スレーターは相変わらず素敵すぎて、少し青春時代を取り戻せたような気になりました!
『パブリック 図書館の奇跡』(2018)の作品情報

© EL CAMINO LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
製作年 | 2018年 |
原題 | The Public |
製作国 | アメリカ |
上映時間 | 119分 |
ジャンル | ドラマ |
監督 | エミリオ・エステベス |
脚本 | エミリオ・エステベス |
主要キャスト | エミリオ・エステベス(スチュアート)
アレック・ボールドウィン(ビル・ラムステッド) テイラー・シリング(アンジェラ) クリスチャン・スレーター(ジョシュ・デイヴィス) ジェナ・マローン(マイラ) |
『パブリック 図書館の奇跡』(2018)のキャスト解説
エミリオ・エステベス(スチュアート)

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40、50代の方たちにとっての青春スターと言われてエミリオ・エステベスを思い描く人は数多くいるのではないでしょうか?!
マット・ディロンやケヴィン・ベーコンとともに『ヤング・ガン』や『アウトサイダー』で一世を風靡しました。
ちょっと世代が違うこともあって、私は思い入れはないんですけども。
『ブレック・ファスト・クラブ』(1985)を観た理由も『ピッチ・パーフェクト』でアナケンがグッときてたから観たという程度。
でもこれが面白かった!
80年代の映画でめちゃ色あせてるはずなのに変わらない青春。
たった一日の出来事なのに、今まで知らなかった人たちなのに、その人たちから影響を受けて自分の世界が変わる。
かっこつけないで青春時代に観ておけばよかったー!
そんな青春スターが、いい感じのおっさんになっていて、尚且つ今も映画人であることだけで胸がいっぱいだけど、本作は実際の記事から着想を得たというところも興味深いですな!
アレック・ボールドウィン(ビル・ラムステッド)

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ボールドウィン兄弟の長男。
ちょいワルのイメージはありますね、プライベートでのアレックは。
最近(?!)ではウディ・アレン監督の『ブルージャスミン』(2013)での評価が高かったです。
アカデミー賞の司会をするほど話術も長けていますよ!
テイラー・シリング(アンジェラ)

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パイパーやんか!!
Netflixの人気シリーズ『オレンジ・イズ・ニューブラック』(2013-2019)で主人公のパイパー・チャップマンを演じたテイラー・シリング、映画でも活躍しているなんて嬉しい!
『オレンジ・イズ・ニューブラック』(2013-2019)では主役なのに最も感情移入されにくいキャラクターでしたね。
中流階級のお嬢様が刑務所に入るという役なんだけどね。
世間知らず感や、徐々に刑務所に慣れて活躍していく姿は痛々しく笑えました。
女子刑務所を舞台にした作品で、受刑者一人一人の背景を丁寧かつコミカルに、そして辛らつに描いています。
素晴らしいドラマなので機会があれば観てみてください!
クリスチャン・スレーター(ジョシュ・デイヴィス)

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私の青春クリスチャン!(知らんがな)
あの素敵な富士額。
ベジータ級です。
私の記憶によるとトップクラスの俳優でしたが、銃所持やアルコール問題を起こし、ハリウッドのトラブルメーカーに。
日本の車のCMにも出演するスター俳優だったんだけど…。
でもいよいよ復活ってわけね…待たせやがって!!
ジェナ・マローン(マイラ)

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ジェナ・マローンといえば『ドニ―・ダーコ』(2001)ですよねー!
初々しいジェイク・ギレンホールが観れるし、衝撃の結末で、鑑賞後の太郎の頭は??と!!マーク。
直後に「もう一回観ないと!!」と思った作品です。
その後も透明感のある顔と演技で、ライアン・ゴズリング主演の『16歳の合衆国』(2002)、ジョディ―・フォスターが製作に携わった『イノセント・ボーイズ』(2002)などに出演しました。
最近ではエル・ファニング主演の『ネオン・デーモン』(2016)にも出演したようです。
着実にキャリアを重ねていますね!
『パブリック 図書館の奇跡』(2018)まとめ
本作は社会問題をふんだんに取り入れた作品です。
ある人の人権を守れば、ある人の人権が侵害される。
答えを出すことができない難しい問題を取り上げています。
日本の図書館との違いも明らかです。
めっちゃ温かいやんか!
日本人はきっちりしていて清潔で、それはそれでいいけど余裕がないよなー、ルール絶対守るよなー。
本作では「公共」はみんなのもの!行政の思うようにさせるか!という熱い思いが伝わってきました。
みなさんもきっと鑑賞後は「怒りの葡萄」を読むことを決意すると思います!