
勝手にサスペンスだと思っていろんな人を疑って観てたら自分の心の汚さに気づかされました。
オススメ度 ★★★☆☆
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『密航者』(2021)の作品情報
製作年 | 2021年 |
原題 | Stowaway |
製作国 | ドイツ、アメリカ |
上映時間 | 116分 |
ジャンル | SF,スリラー |
監督 | ジョー・ペナ |
脚本 | ジョー・ペナ |
主要キャスト | アナ・ケンドリック(ゾーイ)
トニ・コレット(バーネット) ダニエル・デイ・キム(デイビッド) シャミア・アンダーソン(マイケル) |
『密航者』(2021)のネタバレ感想※アナケン愛多め
ラストで太陽嵐による大量の放射能を浴びながら命が消えゆく中で、目的地である火星を愛おしそうに見るゾーイ。
そのゾーイを見て私は心がぐちゃぐちゃになって、涙で顔もぐちゃぐちゃになりました。
この映画のテーマは「命の選択、命の重さ」なのね。
サスペンスやと思ってた。
勝手に「最後に生き残るのは結局アナケンやろ!」と思ってました。
「裏切るのはお前か!」とすら思って観てました。
これは本作の製作に携わったアナケンサイドの思うつぼ!
宇宙を題材にした作品だけど、エイリアンが出てくるわけでもなく、誰かが狂ってしてしまうわけでもない。
冷静で知的な善人だけの閉ざされた空間で、一人の密航者(って言っていいのかな)がいたことで酸素が足りなくなるという、命にかかわる問題が発生する。
「誰が犠牲になるか?」というお話なのですね。
怖いですねー。
その決断をしなければならないという恐ろしさに加え、やっぱり宇宙ってめちゃ怖いやんか。というダブル恐怖。
酸素なくなって全員死ぬとか地球ではないからね。
私が生きている間に宇宙旅行ができるようになるんだろうな♡とかワクワクしてたけど、もはや恐怖しかない。
「頭脳明晰でありしっかりと訓練を受けた、人間的にも素晴らしいメンバーが冷静に命の判断をする」というのは、今までのスペース作品と一線を画す新しいサバイバル映画です。
目の付け所はすごくいいです。
映画って想像力次第というか視点を変えるだけでどんな作品も作ることができるんだなと思いました。
徹底的に外部の声が聞こえないという演出
マイケルが宇宙船に紛れていたことが発覚した時や、インタビューを受けた時。
いつも管制室やインタビュアーの声は観客には聞こえない。
特にインタビューのシーンは印象的です。
何を質問しているか聞こえないけど、クルーの答えを聞いてこちらに解答を伝える。
独特の間と、俳優たちの表情を堪能できるシーンです!
「このミッションの遂行で、人生の意義を見出せると思っています」と語っていたゾーイは、その言葉を遂行しました。
「応用」適用を事前にデイビッドに確認していたのに「適用」と言ってしまうシーンなど、細かい所でキャラクターの関係性や性格を表しているように思いました。
何を犠牲にしたのか
デイビッドがマイケルのためにミッションを犠牲にしたことで、これからデイビッドの2年は無になります。
苛立ったデイビッドがゾーイに「君は何を犠牲にした?」というあの一言がツライ。
悪気なくてもあかん!追い詰めないで、私たちのアナケンを!
だってゾーイは可愛いし面白いし希望を持っているし、なんといっても医者なんだから!
もう一度言うけど可愛いし!
結局ゾーイは「命」を犠牲にしました。
希望を捨てず周りに活力を与えたゾーイがいない残りの2年間はどんな生活になるのだろう。
アナ・ケンドリックは何をやってもユーモラスな演技を盛り込んで楽しませてくれるから、今回もと期待していたからこの展開はツライ。
大好きなアナ・ケンドリックのいろんな表情を観ることができるのは嬉しいけど、やっぱり明るく楽しいキャラクターでいて欲しい。
そう思える俳優って他にいないんじゃないかな?
『密航者』(2021)まとめ
2020年から公開を待ちに待っていた作品です!
アナ・ケンドリックって何をやってもアナ・ケンドリックみたいなところがあるし、彼女の出演作は面白くもなんともないものも少なくない。(すみません!)
それでも彼女が出演する作品は全部見よう!と思えるんです。
めちゃくちゃ魅力がある女優なんです。
この映画は「アナ・ケンドリック」という唯一無二の女優の大切さを思い知るための映画だと思う!
どんな映画でも絶対死なないで欲しいよね。
さて、彼女の次回作は何だろう?
IMDBで確認したら「Unsound」という作品が待機しているようです。ニュースはこちら
しかし2019年とは古いニュースですね。
コロナの時こそ彼女の楽しい作品が観たいですね!
個人的にはピッチ・パーフェクト4を期待しています。