
今度のタイムループ映画は一歩踏み出す勇気をくれる!
『パーム・スプリングス』(2020)の感想、解説をしていきます!
『パーム・スプリングス』(2020)の評価
項目 | 評価 |
知名度 |
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配役/キャスト |
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ストーリー |
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物語の抑揚 |
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タイプループ度 |
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おススメ度 |
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『パーム・スプリングス』(2020)の作品情報
製作年 | 2020年 |
原題 | Palm Springs |
製作国 | アメリカ |
上映時間 | 90分 |
ジャンル | コメディ |
監督 | マックス・バーバコウ |
脚本 | アンディ・シアラ |
主要キャスト | アンディ・サムバーグ(ナイルズ)
クリスティン・ミリオティ(サラ) ピーター・ギャラガー(ハワード) J・K・シモンズ(ロイ) カミラ・メンデス(タラ) |
『パーム・スプリングス』(2020)こんな人におすすめ
・これから新しい環境に進む人(新社会人、新入生)
・捻った恋愛をしたい人
・人生をやり直したい人
『パーム・スプリングス』(2020)感想
ポップコーンデートムービーということですが、友人と鑑賞してきました。
恋愛ものとしてもまぁ楽しめる映画だったけど、私には現状から一歩踏み出す勇気がない人の背中を押してくれる映画だと感じました。
今回のタイムループが他のタイムループ作品と一線を画すのは、主人公ナイルズが「この世界にとどまりたい」と思っていることです。
何度も何度も数えきれないぐらいこの世界から脱出しようと試みただろうけど叶わず、知らない間に深い絶望と孤独に蝕まれてしまってるようです。
人は変化を怖がるものだけれど、恐れて行動しなければ何一つ変わらない。
私は「行動しないこと=成長しない」のではなく退化だと思います。
これは人生の真理でしょう。
何か新しいことに挑戦したいけど勇気が持てないと思っている人!
やらない言い訳を考えるんじゃなくて行動せよ!
『パーム・スプリングス』(2020)のキャストと役柄の説明
アンディ・サムバーグ/ナイルズ
アロハが似合う無責任男にしか見えなかったナイルズを演じたアンディ・サムバーグ。
有名なコメディアンだそうです!
ラストのタキシード姿は、アロハとのギャップもあってかめちゃくちゃかっこよかった。
明るい色のアロハシャツを着た軽薄そうなナイルズは、深い孤独と諦めを抱えているけれど、それにすら慣れてしまっているという恐ろしい状況にいます。
その上思いがけずタイムループの世界に入りこんだサラと過ごすうちに、彼女が運命の人だと気づきます。
サラが目の前からいなくなったことで、タイムループの世界に慣れてしまったはずのナイルズの心の奥底にあった孤独が沸き上がり、サラと「今日」を過ごすことこそが最高の一日だと考え、タイムループの世界に閉じこもろうと提案します。
クリスティン・ミリオティ/サラ
ハリウッドでは知名度は低いけれど、テレビや舞台に活躍する女優らしいです。
TV版『FARGOファーゴ』のシーズン2に出ていたらしい!覚えていません!!
でも今回完璧に覚えました!
クリスティン・ミリオティの魅力でこの映画がさらに面白くなったと言えます。
線の細い体から想像もつかないような迫力と堂々とした態度、そしてコロコロ変わる表情。
とてもユーモラスで繊細な演技でした。
クリスティンが演じるのは、不幸そうで不満を抱えた表情で、どこかなげやりな女性サラ。
サラはナイルズと(何回目かで)出会い、誤ってナイルズとともにタイムループの世界に入り込んでしまう。
「今日」は妹の結婚式当日で、妹の婚約者と一夜を共にしてしまうという史上最低の自己嫌悪に陥る日。
そんな「今日」を永遠に繰り返さなくてはならないなんて!!
どうにかして抜け出さなければならない。
更にナイルズの告白によって、自分が特別と感じていた時間は、何度も繰り返されていた行為と知らされる。
「特別」ではなく「無意味」だ。ここで過ごす時間は無意味なんだと。
量子物理学を使ってタイムループから脱出することを試みる。
J・K・シモンズ/ロイ
謎の男ロイ。
訳が分からんけどおもしろい。
ナイルズによってタイムループの世界に入り込まされたことで、ナイルズに復讐することが生きがいとなっている。
しかも笑えないほど恐ろしい方法で何度もナイルズを殺す!
しかしロイは愛する妻と子どもたちに囲まれて過ごすタイムループの世界の素晴らしさに気づき、復讐をやめてしまう。
『パーム・スプリングス』(2020)ロイはどうなった?恐竜は?
まずはエンドロール見逃さないで!と強く言いたい。
ロイはナイルズに「お前の彼女から昨日電話もらったぞ」と話しかけると「初めまして」という返答が。
二人がタイムループから抜け出せたと確信したロイ。
ロイがサラから教えてもらったであろう方法で、子どもの成長を見届けるためにこの世界から抜け出す可能性は高いと思います。
サラの感動的なスピーチの後に出てきたおばあちゃんもまたタイムルーパーであることがわかります。
ここには4人のタイムルーパーがいたのか!!
そして画面に2度ほど出てくる恐竜。
恐竜はサラとナイルズの二人しか見ていないので、二人が運命の人であるということの象徴として存在するのかもしれません。
「現状維持」から抜け出せなかったナイルズを表している可能性もあるけど。
『パーム・スプリングス』(2020)のまとめ
ポップコーンデートムービーというだけあって、恋愛ものとしても楽しめる映画でした。
サラとナイルズのタイムループへの考えの違いを明らかにし、それでも二人は一緒にいることを決意する。
「違い」なんて軽々と乗り越えてしまえる。
それに「現状維持」から抜け出せない人へのメッセージも込められていて、楽しいだけにとどまらない作品になっています。
変化を恐れず楽しむことができる人は最強!