
シャマラン映画というジャンル。
『オールド』(2021)の感想、解説をしていきます!
『オールド』(2021)の評価
項目 | 評価 |
知名度 |
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配役/キャスト |
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ストーリー |
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物語の抑揚 |
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シャマラン度 |
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おススメ度 |
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『オールド』(2021)の作品情報
製作年 | 2021年 |
原題 |
Old |
製作国 | アメリカ |
上映時間 | 108分 |
ジャンル | ドラマ、サスペンス |
監督 | M・ナイト・シャマラン |
脚本 | M・ナイト・シャマラン |
主要キャスト | ガエル・ベルシア・ベルナル(ガイ)
ビッキー・クリーブス(プリスカ) トーマシン・マッケンジー(マドックス) アレックス・ウルフ(トレント) エリザ・スカンレン(カーラ) |
『オールド』(2021)の概要
「シックス・センス」「スプリット」のM・ナイト・シャマラン監督が、異常なスピードで時間が流れ、急速に年老いていくという不可解な現象に見舞われた一家の恐怖とサバイバルを描いたスリラー。人里離れた美しいビーチに、バカンスを過ごすためやってきた複数の家族。それぞれが楽しいひと時を過ごしていたが、そのうちのひとりの母親が、姿が見えなくなった息子を探しはじめた。ビーチにいるほかの家族にも、息子の行方を尋ねる母親。そんな彼女の前に、「僕はここにいるよ」と息子が姿を現す。しかし、6歳の少年だった息子は、少し目を離したすきに青年へと急成長していた。やがて彼らは、それぞれが急速に年老いていくことに気づく。ビーチにいた人々はすぐにその場を離れようとするが、なぜか意識を失ってしまうなど脱出することができず……。主人公一家の父親役をガエル・ガルシア・ベルナルが演じ、「ファントム・スレッド」のビッキー・クリーブス、「ジョジョ・ラビット」のトーマシン・マッケンジー、「ジュマンジ」シリーズのアレックス・ウルフらが共演する。
映画.comより引用
『オールド』(2021)の注目キャストについて考察
トーマシン・マッケンジー
タイカ・ワイティティ監督作の『ジョジョ・ラビット』で注目されたトーマシン。
美しい容姿でどんな役にも染まりそうでありながら、しっかりと個性もあります。
2021年12月にはエドガー・ライト監督の注目作『ラストナイト・イン・ソーホー』でアニャ・テイラー=ジョイとダブル主演。
タイムリープサイコホラーというカテゴリーみたいですけどどういうことかしら。
映画『ラストナイト・イン・ソーホー』公式サイトより引用
予告観てもよく分からない...。
でもアニャ、トーマシン、ロンドンというキーワードは全部刺さります。
観るしかない!
本作では無邪気な11歳の少女が突然成長するという難しい役を演じました。
両親の離婚の件で母親に詰め寄るも、表情や話し方はまるで子ども!
両親の不和に気づいた姿は、余計痛ましく感じました。
今後最も楽しみな俳優の一人です。
ビッキー・クリーブス
すごく良かったです。
この旅行前に夫婦に何があったかは分かりませんが(良性の腫瘍があり、絶望して不倫?)、亡くなる前の穏やかな顔や、年老いて耳が聞こえなくなっても全てを受け入れる姿が印象的でした。
頑なさが見え隠れしていた前半と後半では表情がまるで違います。
アレックス・ウルフ
アリ・アスター監督の『へレディタリー/継承』のアレックス・ウルフが6歳のマドックスを演じています。
じゃなくて、心は6歳のマドックスを演じています。
本作では6歳にして初体験をしていました。
相手は3歳ぐらいよ?!
二人とも知識が凄すぎる。
あとクリスタルへの台詞(変な形で治ってる!)が頭から離れません。
ルーカス・シーウェル
ヒース・レジャー主演の「ロック・ユー!」に出てました。
久しぶりにスクリーンで観たのはアンソニー・ホプキンス主演の『ファーザー』です。
どの作品でも良い感じに嫌な奴感が出ていますね!
『オールド』では彼の暴走ぶりをもっと見せてくれたらホラー性やサスペンス度が増したと思います。
『オールド』(2021)の感想
いやー、よかった。
面白いとか面白くないとかじゃなくて、シャマラン映画をまた劇場で観ることが出来て本当に良かった。
シャマラン監督作品は全部観ていますが、特に好きなのは復活作となった『ヴィジット』です。
汚いシーンが無理すぎて2回しか観れてないけど。
あの作品も家族愛、姉弟愛に溢れる作品でしたが、本作も同様のテーマなのだと思いました。
本作はシャマラン監督からのメッセージから始まります。
鑑賞後に本作のテーマである「今を生きる」という大切さが、さらに染み渡るためのメッセージだと私は思いました。
予告をバッチリ見ていたし、トーマシンでるんだ!と思っていたので、11歳からぐんぐん成長するけど彼らの姿を見せないというカメラワークは効いている!とはちょっと言い難かったです。
何も知らなかったら「なにっ!」と叫んでポップコーンをこぼしていたでしょうけど。
シャマラン作品のテーマ「ユーモア」と「家族愛」
本作はホラーとかサスペンスとかではなく家族愛の映画です。
脱出するためにもっと努力するやろ!と思いましたね?
でも家族愛を伝えないといけないから無駄に死なれても困るわけです。
私が両親なら、可能性は低くとも介護士の発言にあるように少しずつ体を慣らして脱出させると思います。
でも家族がバラバラなんてだめ!
家族愛の映画だから!
ドキドキやハラハラは全て心臓外科医のチャールズが出てくるシーンのみ。
あの嫌な感じをもっと引っ張ればよかったと思いましたね?
だめです、家族愛に割く時間が減ってしまいますから!
美容には気遣うが健康に気遣わなかったクリスタルの哀れな結末はよかったです。
『ヴィジット』のおばあを彷彿とさせます。
シャマラン作品は怖いだけではなく、絶妙のバランスでユーモアがあるので見やすいですよね。
本作でも変な形で治ってる!とマドックスが無邪気に言うシーンは、こんなに大きくなっても心は子どもなんだと思えて微笑ましかったです。
原案
映画『オールド』には原案があります。
フランスのグラフィックノベル『Sandcastle(仏題:Château de Sable)』です。
このグラフィックノベルにインスパイアされて製作されたそう。
暗いストーリーのようですが気になるのでkindle版を購入したいと思います。
日本語訳はありません。読めるかな?
『オールド』(2021)まとめ
シャマランが好きだから私の評価の高さは一般的ではないと思います。
でもコロナ禍で「失われた時間」を生きていると感じている私たちをビンタし「今を大切に生きろ!」と熱いメッセージを送ってくれる作品でした。
エンターテインメント性もメッセージ性もある映画。
シャマラン監督にこれからもついていきたいと思います!