【感情に支配されるな】ユージンの目を通して知る水俣病『MINAMATA』(2020)
(C)2020 MINAMATA FILM, LLC (C)Larry Horricks

魂を削りながら撮影し続けたユージン

『MINAMATA』(2020)の感想、解説をしていきます!

『MINAMATA』(2020)の評価

項目 評価
知名度
配役/キャスト
ストーリー
物語の抑揚
みんなに見て欲しい度
おススメ度
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『MINAMATA』(2020)の作品情報

製作年 2020年
原題

Minamata

製作国 アメリカ
上映時間 115分
ジャンル ドラマ
監督 アンドリュー・レビタス
脚本 デビッド・ケスラー、スティーブン・ドイターズ、アンドリュー・レビタス、ジェイソン・フォーマン
主要キャスト ジョニー・デップ(W.ユージン・スミス)

美波(アイリーン)

真田広之(ヤマザキ・ミツオ)

國村準(ノジマ・ジュンイチ)

加瀬亮(キヨシ)

浅野忠信(マツムラ・タツオ)

岩瀬晶子(マツムラ・マサコ)

ビル・ナイ(ロバート・“ボブ”・ヘイズ)

音楽/坂本龍一

『MINAMATA』(2020)の感想

鑑賞していて引っかかるところはいくつかありますが、日本では作り得なかった「水俣病」を問題提起した本作は勇気と自信に満ち溢れています。

汚染物質を流し続ける加害者である「チッソ株式会社」は許せないが、「チッソ株式会社」で働くことによって家族を養えているという歪み

だから声高に訴えることが出来ないでいるという悲しさ。

チッソ株式会社の社長がユージンに「社会の役に立つための化学品を作っているのに、ppm(100万のうちどれぐらいか表す単位)程度の人間の事を気にかけるのか?」と話すシーンが印象的。

全く別物ですが、コロナという恐ろしい感染症が広がったことで様々な問題が起きる中、私は国に見放されたような気がしていました。

本作を観て、まさに国からppmだと思われているんだろうなという考えがよぎりました。

たくさんのスパイスを詰め込んだ作品で、飽きることなく鑑賞できますが、伝えたいことがありすぎて引き算が出来ていない感は否めません

海外で作られたからか、日本で起きている公害問題を外側からの視点で訴える本作はヒーロー映画のようでした。

潜入捜査(?)シーンもあったし。

殆どが海外で撮影されたため、とても日本と思えないような風景や、子どもが泣くシーン(お母さんのことをママと言う)にどうしても違和感を感じてしまい、そこは残念でした。

しかし役者たちの熱量がはんぱない。

不思議ちゃんのイメージしかなかった美波が芯の強い女性アイリーンになりきり、強面の國村準は、心を持った悪人でした。

真田さんの正義感と力強さ、諦めにも似た表情を浮かべる浅野さんも素晴らしかった。

マサコ役の岩瀬さんも素晴らしく、冒頭の歌声から惹きつけられ、ラストの写真撮影のシーンでは鳥肌が立ちました。

本物のユージンの写真が映し出され、「この戦いはまだ終わっていない」の文字が出る。

最も心に残ったのは「写真は撮るものの魂さえ奪う。本気で撮れ」「感情に支配されるな」というユージンのセリフ。

言葉が伝わらなくても写真で伝わる。

この素晴らしい写真たちは、被害者や被害者家族、ユージンたちがお互い少しずつ歩み寄ったことで成し得たものなんだと思いました。

『MINAMATA』(2020)まとめ

エンドロールで流れる海外の公害問題は殆ど知りませんでした。

この作品を観ることで世界は変わるかもしれない

なのにジョニー・デップのプライベート問題により公開されない可能性があるというニュースを見てやるせない気持ちになりました。

私たち日本人はもちろん、世界のたくさんの人に観る機会があるよう願っています。

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