ハピエストなのは冒頭とエンドロールのみ『ハピエスト・ホリデー 私たちのカミングアウト』(2020)ネタバレ感想
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自分自身を隠して生きる人たちへ、誰のための人生なのかを教えてくれる物語。

オススメ度 ★★★☆☆

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『ハピエスト・ホリデー 私たちのカミングアウト』(2020)の作品情報

製作年 2020年
原題 Happiest Season
製作国 アメリカ
上映時間 102分
ジャンル ロマンティックコメディ
監督 クレア・デュヴァル
脚本 クレア・デュバル、メアリー・ホランド
主要キャスト クリステン・スチュワート(アビー)

マッケンジー・デイヴィス(ハーパー)

アリソン・ブリー(スローン)

メアリー・スティーンバージェン(ティッパー)

オーブリー・プラザ(ライリー)

 

『ハピエスト・ホリデー 私たちのカミングアウト』(2020)の感想

ネタバレ感想

全人類がひれ伏す美しさのクリステン・スチュワートと、『ターミネーター:ニューフェイト』で女性のハートを鷲掴みにしたマッケンジー・デイヴィスがレズビアンカップルを演じるなんて!!

そりゃニュース見た瞬間に鼻血が出るやろ。

しかもコメディっていうんだから安心して見てられる!やったー!

誰も死なないし、2時間いちゃいちゃが観れる!!

と思ってました、あの頃の私は。

 

いやー、実際はものすごい追い詰められる映画だったな。

コメディっぽい瞬間もあったけど、そんなものでは笑えないほどの痛みが押し寄せてくる映画でした。

アビー視点の映画だったから?

ハーパー視点で作った方が良かった気もするけど、そしたらコメディ色はゼロだったかも。(アビー視点では10点中2)

家族の前で完璧な娘を演じることに徹しすぎて、愛する人を大切にしないハーパーは最低だと思って、時には目をそらしながら観ました。

物語の後半でハーパーはアビーに“家族に本当の自分を知られたら見捨てられる”と、彼女自身が本当の自分を隠していることを苦しんでいることを吐露します。

そしてアビーの友人のジョン(めっちゃいい人)の一言で私はハッとさせられました。

ハーパーにはまだ(カミングアウトする)覚悟ができていないけど、それは君への愛とは関係ないんだ”と。

ここでようやくハーパーの苦しみを理解してあげなければと思ったんです、私。

でもハーパーがやっとの思いで家族にカミングアウトしたのに(この時姉妹の絆が深まってぐっときた)アビーは“もう遅い”と言ってハーパーを振り切ります。

ええっ?!なんでやアビー!確かにハーパー酷かったけどがんばったやんか!

そう。すっかりこの時にはハーパー寄りで見ている私がいました...。恐ろしい変わり身の早さ。

ラストでハーパーはアビーに自分の気持ちを伝えて、家族にも認められてめでたしめでたしなんですけどね。

アビーを愛する自分も、家族の一員であるときの自分も本当の自分で、その間で揺れて戸惑うハーパーをもう少し丁寧に描いてくれたらな。

私には彼女は誠実な人間ではないように見えてしまいました。

だって家族があれだもの。

万引きの下りとか無神経すぎて許せないもの!

あまりにも思いやりがない人たちだった。

アウティングも許せまへん!

もっと笑えるレベルのやつにしてくれよ。

心が痛いわ。

でもアビーが幸せならいいんやで。

クリステンはちょっと傷つきやすそうな表情がうますぎて切なくなるからね。

『ハピエスト・ホリデー 私たちのカミングアウト』(2020)気になる人

ハーパーの姉ジェーンを演じたメアリー・ホランド!!

彼女は本作品の脚本家でもあるんですよー!

ジェーンはコメディの才能あると思ってたら本物のコメディアンでした。

日本未公開作品に多く出演していて、殆ど情報がありませんでした。

この映画では彼女の作品に助けられましたよね。

でも脚本家という点で彼女に苦しめられたともいえるのか?!

『ハピエスト・ホリデー 私たちのカミングアウト』(2020)まとめ

アビーの友人ジョンの一言は、全ての悩める人へのアドバイスだと思います。

いくら愛する人でも自分とは別の人間なんです。

思いや価値観などのバランスは、人によってちがうのです。

他者の問題には寄り添ってあげることはできるけれど、解決することはできません

その本人だけが解決できるのです。

タイトルは原題のHappiest Seasonからハピエスト・ホリデーに変わり、サブタイトル「私たちのカミングアウト」とか余計な言葉付け足してるわと思ってたんですけど観終わった今なら「そうね、あなたたちのカミングアウト見せてもらえたね」と思えます。

それぞれ抱える悩みや環境が違う中、この映画ではアビーやジョン、ハーパーのカミングアウトを知ることができました。

クレア・デュバルは、ハーパーの抱える問題を生々しく描写することで、カミングアウトする覚悟がない人たちへの応援映画にしたのかもしれません。

今やクイアはマイノリティという認識から脱却しつつあるからこういう映画が作られたんだと思うと感慨深いです。

私が勝手にそう思っているだけだけど。

劇場公開できればなお良かったな。

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