
ジョニ―・デップの演技力を再確認できる秀作!
オススメ度 ★★★★☆
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『グッバイ、リチャード!』(2018)の作品情報

©2018 RSG Financing and Distribution, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
製作年 | 2018年 |
原題 | The Professor |
製作国 | アメリカ |
上映時間 | 91分 |
ジャンル | ドラマ |
監督 | ウエイン・ロバーツ |
脚本 | ウエイン・ロバーツ |
主要キャスト |
ジョニ―・デップ(リチャード) ダニー・ヒューストン(ピーター) ローズマリー・デウィット(ヴェロニカ) ゾーイ・ドゥイッチ(クレア) ロン・リビングストン(ヘンリー) オデッサ・ヤング(オリヴィア) |
『グッバイ、リチャード!』(2018)の感想

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『グッバイ、リチャード!』(2018)ネタバレ感想
久しぶりにスクリーンでジョニー・デップに会えました!
出だしの余命告知シーンから「ジョニーの才能は本物なんだ、生まれながらの役者なんだ」と、思わせられる超一級の俳優だと再確認できた。
ジョニーが演じたのは、ステージ4の肺がんの告知を受け、治療をせずに余命を好きなように生きると決めた大学教授のリチャード。
妻ヴェロニカはリチャードの上司の学長(どこかで見たことあると思ったら『タリーと私の秘密の時間』の夫役してたひとだった!)と不倫していて、二人の心は完全に離れているけど、愛する娘のために離婚はしない。
そんなこんなで(?!)お互い好きなことやろうぜ!という夫婦協定が結ばれます。
冷めきった関係だけど、死を直前に迎えた時にヴェロニカのことを「好敵手」と形容していました。
「君がいない人生だったら味気なかっただろう」と。
いつの間にかめちゃくちゃな関係になってしまったけれど、心の奥には「愛」と「感謝」があったんですね。
残された時間を自分のために生きると決めたリチャード。
愛犬を連れた最後の旅。(どうしても連れて行かないといけなかったのか?!)
T字路に突き当たり、右か左か、どちらに進むのかじっくり悩んだ後、道なき道を選んでまっすぐ突き進みます。
高らかに笑い、泣きながら。
そして空には美しい星空。
うーん、分かりやすく美しすぎる終わり方だったな。
今という一瞬を大切に生きてきたらこのような物語は成立しないのだろうか。
大切に生きていたとしても、残された時間をリチャードのように思いのまま(無責任に)行動するのかな。
私も「いつか死ぬ」ということに感謝して一瞬をかみしめながら生きていきたい。
『グッバイ、リチャード!』(2018)花子の一番好きなシーン
リチャードの人柄を表す印象的なシーンはいくつかありますが、私が好きなのは冒頭で娘のカミングアウトを聞いた時のリチャードの反応です。
「レズビアンなの」という娘に対して、「悪い話かと思った」と安堵するリチャードの反応は、娘を心から愛しているんだと伝わります。
娘のオリヴィアも、父親の言葉を聞いて本当にうれしそうにしていましたね。
「一時的なものよ」と言ってしまう母親と対照的な反応でした。
母親も悪い人ではないんだろうけど、余命宣告されたリチャードよりやりたい放題していましたね。
ヴェロニカは一瞬を大切にして生きているということなんでしょうか?
最後に旅に出るというリチャードとオリヴィアの別れのシーンでは、泣くことをよしとしないリチャードの目にも涙が...。
「そのままでいいんだよ」と声をかけるリチャード。
オリヴィアよかったなぁ!悲しいけどお父さんから大切な言葉もらったなぁ!!
他にも本作ではリチャードの名言溢れまくりでした。
学生や同僚に「一瞬を生きろ」「誰にでもいつかは死が訪れる。それに感謝しなければいけない」「生きる上での義務を果たすべきだ」と自分の思いを直球で伝える様は、観客の心にも届きました。
『グッバイ、リチャード!』(2018)気になる人
ゾーイ・ドゥイッチは素晴らしい俳優ですね。
今後も目が離せません!
特に声が良い!
良い俳優に共通しているのは「いい声」だと思っています、私は。
フローレンス・ピューしかり、ジェシー・バックリーしかり。
『ゾンビランド:ダブルタップ』も良かったし、Netflixドラマ『ポリティシャン』でもいい味だしてます!
もっとリチャードと絡んでほしかったなー。
『グッバイ、リチャード!』(2018)まとめ

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リチャードは医者からガンである事、そして余命半年である事を知らされて、家族に伝えようとします。
しかし妻や娘からの告白で自身の告白が出来ず、一人で死と向き合うのです。
向き合うったって「人生でやり残したリスト」を作って消していく話ではないのです。
残された時間を有意義に使うためにお酒やドラッグで気を紛らわしたり、無責任と紙一重というか無責任な行動を取り続けるんです。
観客はそれまでの真面目なリチャードを知ることが出来ないので、そこはもったいない気がするな。
そしてリチャードには泣き虫の親友ピーターがいる。
ピーターのような友人がいるということで、リチャードの人柄が分かりますよね。
私にどれだけの時間が残されているのかなんてわからない。
でも一瞬を大切に生きれば、わたしにもピーターのような友人がいることに気づくことが出来るかもしれない。